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アニメ編

2018年4月放送

とある大陸の、とある時代。 大陸を南北に分断した大戦は終結し、世の中は平和へ向かう気運に満ちていた。 戦時中、軍人として戦ったヴァイオレット・エヴァーガーデンは、軍を離れ大きな港町へ来ていた。 戦場で大切な人から別れ際に告げられた「ある言葉」を胸に抱えたまま――。 街は人々の活気にあふれ、ガス灯が並ぶ街路にはトラムが行き交っている。 ヴァイオレットは、この街で「手紙を代筆する仕事」に出会う。 それは、依頼人の想いを汲み取って言葉にする仕事。 彼女は依頼人とまっすぐに向き合い、相手の心の奥底にある素直な気持ちにふれる。 そして、ヴァイオレットは手紙を書くたびに、あの日告げられた言葉の意味に近づいていく。

知らない言葉を 覚えていくたび
おもかげのなか 手を伸ばすの

だけど一人では わからない言葉も

きれいな言葉を 覚えていくたび
自分のことが 嫌になりそう

だけど背を向けちゃ いけない言葉も
あるのかもしれない

かなしみは 冷く
ありがとうは ぬくもりに色づく
形のないもの 触れるたびに
あなたの声が 胸のおくで 響いているの

書きかけはやめた
あて先のない手紙は
風に揺れる
届けたい人の待ちまで
始まりの 終わりを 伝えるために

生きること やめないこと
あなたに 今日を誇れるように

わたし なんで 泣いているんだろう
心になんて 答えたらいい?
言葉はいつでも 語るでもなくて
そこにあるばかり つのるばかり
わたしは あなたに 会いたくなるよ

あなたの声が道しるべ
一羽の鳥が 鳴いている
名前のない空に わたしを探して

優しさで編み続けた
ゆりかごで明日へいこう
晴れの日も雨の日にも
あなたを守るために

かけがえのない宝物
名前のない花は 静かに眠るよ
色なき風が 呼んでいる
希う故郷 懐かしい香り

遠く幼い記憶は
陽だまりのようなぬくもり
泡沫の夢から覚め
孤独が“ひとり”と知った

授けられた翼を 羽ばたかせて
飛ぶことをやめないと約束しよう
ひとりじゃない

願いはひとつだけ あなたの幸せ

優しさで編み続けた
ゆりかごで明日をいこう
晴れの日も雨の日にも
「愛してる」を伝えて・・・

この街に生まれたのは
あなたと巡り逢うため
この街に生まれたから
あなたに巡り逢えた

一羽の鳥が 飛んでいく
名前のない空に 明日を探して

外伝

2019年9月

……大切なものを守るのと引き換えに僕は、僕の未来を売り払ったんだ。 良家の子女のみが通うことを許される女学校。 父親と「契約」を交わしたイザベラ・ヨークにとって、 白椿が咲き誇る美しいこの場所は牢獄そのもので……。 未来への希望や期待を失っていたイザベラの前に現れたのは、 教育係として雇われたヴァイオレット・エヴァーガーデンだった。

鎖で繋がれていた 一人ぼっちの僕達
今宵もあなた懐う 永遠に光る ふたつ星

"元気ですか?""笑ってますか?"四角い空眺め
ふわりよぎる おどけた顔 甘い香り
僕の宝物

編み続けてた願いが届きますように
生きる意味をくれた希望よ
巡り廻る季節に 負けないように
いつでも この名前を 呼んで欲しい
call my name

小さなビー玉揺れる
白い鳥が飛び立つ朝

心躍る あぁ、私も 幸せ運びたい
くるくるまわる かぜに舞うステップ
花束を抱いて旅に出よう

編み続けた願いが叶いますように
魔法をかけて 逢いに行くから
遠く遠く離れた場所にいても
聞こえる この名前が 響いている
call your name

満天の星空 もう離れないように
寄り添って瞬く ふたつ星

歩み続けた想いが届きますように
歩いて行く 僕も 私も
巡り廻る季節に 負けないように
魔法を唱えてみよう 永遠に愛しい
call my name

劇場版

2020年9月ロードショー

人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。 新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。 しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。 ──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。 ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。

花はやがて 土に還り 芽吹いていく
新たな 若葉を育てていくのでしょう
それでも 愛した日々は消えない

帰ろうか 帰ろうよ 捨て去るものなんてない
喜び 悲しみ 全てに たゆたい
ただ ただ ただ あなたと 生きていく

雨はあがり 雲は流れ 次の街へ
過ちは 色褪せぬまま残るのでしょう
それでも 私は歩いていく

話そうか 話そうよ 振り返る言葉よりも
明日を 伝えて おなじ空に 指切りしよう

頬を撫でる涙も 絶え間ない愛しさも
あなたを想いながら 見つけたものばかりだから

未来へ
帰ろうか 帰ろうよ 捨て去るものなんてない
喜び 悲しみ “あいしてる” と 書いた手紙 風に揺れる

ただ ただ ただ あなたと 生きていく